今回は居酒屋経営の経費でどこまで経費に出来るか、あんまり話したくないのですが税務調査についてちょっとだけお伝えしていきます。
私自身、公認会計士に顧問税理士として決算や給与計算等お願いしています。
同じ飲食経営者からも話を聞いたりしますが税理士によって考え方が多少変わったり、税務調査の人によって大きく変わると言われているので目安として読んでいただけたらと思います。
経費はこちらが全て経費と申告すれば経費になります。
しかし税務調査があり、本当に経費なのか?と調べに来る事が税務調査です。
もちろんその時に売上の漏れがないかも調べられます。
私自身、会社経営して13年目ですが、税務調査で苦労した時期がありました。
経費については顧問税理士に質問したり確認すべきですが、今回は顧問税理士をつけていない場合でも自分で経費にもっていける判断の目安でお伝えしていきます。
よって顧問税理士をつけている人にはちゃんと顧問税理士から言われている方法でやって、今回の内容でこういう事もあるという位で読んでいただけたらと思います。
まずはじめに個人経営と法人経営で経費の振り分けが若干変わります。
私は税の専門家ではないのですが、私のお店に飲みに来てくれるお客様で税理士の方は経費という事を証明できれば何でも経費に出来ると言っていました。
恐らく責任などの問題が発生しないから経費という事を証明できれば何でも経費に出来ると言ったと思います。
では次からもう少し細かく経費に出来る範囲、税務調査で聞かれた内容について3つに分けてお伝えしていきます。
目次
1.経費にした事
居酒屋経営で食材仕入れやお店の家賃、人件費などはもちろん経費に認められます。
私自身、眼鏡や服、食費(賄い)、交通費など経費だと思う物は経費にしていました。
実際に眼鏡も仕事中にフライヤーの油が飛んできて目を守る為に必要でしたし、服も仕事中に着る、仕事着で出勤している事がほとんどという生活です。
仕事着も私用で使っているのなら認められないという事もありますので心配な場合は顧問税理士に確認しましょう。
顧問税理士を付けていない場合は区や市がやっている無料相談がありますので疑問が出た時に無料相談を利用して相談をすればアドバイスしてくれます。
何回相談しても無料なので定期的に通って学んでいく方法もあります。
まずはアドバイスしてくれる税理士によって回答が変わる(特にグレーゾーン)という所もあるという事は頭にいれておきましょう。
先ほど賄いも仕事する為に必要な経費だということですが、会計事務所に「給与の現物支給」という事を言われていました。
私自身、そんな細かい所まで必要ないと思って何も対策していない所で税務調査で指摘されました。
なので今では賄いに関してはきちんと控除で対応しています。
もし賄いを無料でスタッフに振舞っている場合はちょっと注意が必要です。
例えばスタッフ5人1食200円だった場合、1日1000円。1ヵ月25日営業で1ヵ月25,000円。
年間30万円の3年間と判断された場合。
そこに延滞税などが追加されると結構な金額になってしまいます。
もし賄い代を徴収していない場合は今後税務調査で指摘される可能性が高いので徴収することをお勧めします。
チェーン店では必ず賄い代は負担、実際には1食決まった金額を払うか、メニューの6割引きで食べれるなど。
詳しくは顧問税理士に相談すればすぐに対策を教えてもらえると思います。
もちろん顧問税理士がいなければ無料相談に行って聞けばいいのです。
あと交通費は人によってどこか遊びに行くときも仕事を絡めて行くから毎回経費にしている人もいます。
しかし居酒屋経営で日々の営業が忙しいのに毎月高額な交通費が発生するのはおかしいと指摘される可能性があります。
よって私用目的と判断されたら経費に認められません。
ここで大事な事をお伝えしますが、こちらが経費と伝えても、経費である証拠がないと経費では認められない事があるということです。
例えば、交通費3万円掛けて取引先や新たな取引先、仕入先を探すためと言っても、税務署がこれはただの旅行と判断したら経費に認められない。
なので実際にその行き先でこういう取引先と話したり、その話した相手の連絡先や名刺などを残しておく、証拠をきちんと残しておく必要があるのです。
よって「○○月○○日の交通費は何の為のどの方と話した?どういう成果が出たのか?」と聞かれたらはっきり答える必要があります。
そこで覚えていないなど答えるとごまかしていると思われて否認される。
そこで実際の資料を残しておくと証拠になって、否認される可能性が圧倒的に下がります。
あとスイカ(ICカード)でチャージする時に領収書を切ってちょっとした支払いをスイカで支払えばどんどん経費にしかも簡単に出来るということですが、もし税務調査で履歴を調べられてしまったらアウトになると思います。
なのでお店の売上や規模に対してあまりにも交通費の割合やチャージ金額が多い場合は税務調査で聞かれるので気を付けましょう。
他にも経費に出来る事があるのですが、私の知り合いの税理士は何でも経費に出来ると強気で言っています。
しかし顧問税理士に相談すると「それはちょっと…」という感じです。
先ほどもお伝えしましたが知り合いの税理士は顧問ではないのであまり責任がないから思い切ったことが言えて、顧問税理士は責任問題になりそうだから一般的な無難な事しかアドバイスしない、リスクがあることはあまり伝えないという事だと思います。
どうしても経費にはグレーゾーンという所が存在します。
こちらは経費と言っても税務署は認めないという所。
チェーン店の居酒屋はもちろん、ソフトバンクや大企業でも税務署が経費と認めなくて修正申告させる事例もあります。
経営をしていると極力法人税や所得税を抑えたいということで経費にどんどんもっていきたい気持ちも分かりますが、やり過ぎた経費計上では帳簿で判断されて指摘させる可能性があります。
そこで指摘されてもきちんと自信を持って伝えたり、税務調査に強い税理士に頼る方法もあります。
なので税務の知識があまりない自分だけで税務調査に挑むと向こう(税務署)の言いなりになってしまう可能性もあるのでそこそこ利益が出ているのでしたら仕事がデキる税理士をつける事をお勧めします。
2.レジ打ちミスや不要な現金は入れない
ここからは税務調査の対策ですがレジの打ちミス、例えば間違えて売上計上してしまった場合は必ずそうなった理由を書いておきましょう。
そうしないと売上があったとみなされて売上抜いたと判断されてしまいます。
実際に私がそうでした。
特に人に任せている店舗だと実際には説明しづらい場合があります。
なので任せている店舗にはちょっとした事でも日報などに書いてもらうにしましょう。
あとはレジ金に不要なお金を入れっぱなしにしないということです。
例えばレジ締めた後にレジ金がプラスやマイナスになるかと思いますが、必ずその金額も現金出納帳などに記載しておく。
あとよく個人居酒屋経営でよくあるのがチップをもらえたりします。
他にはお釣りいらないというお客様。
こちらも細かいですが雑所得や売上に計上する必要があります。
たった100円でも25日営業で2500円、年間3万円。3年分で9万円と延滞税が課せらる事もあります。
よくチェーン店やコンビニでは必ず募金箱が置いてありますが、チップやお釣りを貰わないようにする対策の1つ、雑所得は寄付している証拠になるからだと思います。
毎日営業していると必ずズレが発生するのでそのズレをきちんと書いてあるというのもきちんとやっている証拠になるので細かいお金だからといって適当な処理にする事は控えましょう。
3.税務調査の直前準備
この内容は当社の顧問会計士のアドバイスを参考にお伝えします。
1つ目に税理士が否認されそうな項目をチェックです。
これは顧問税理士に事前に否認されそうな項目をチェックする事です。
先ほどお伝えした明らかに経費と認められる事は税務署から指摘されないと思いますが、グレーゾーンやあきらかに経費と認められない項目は税務署に質問されて回答によって否認されてしまうということです。
2つ目に経営者自身が税務調査の基本知識を得る事です。
私自身、税務調査を甘くみていて調査当日は本当に苦労しました。
3つ目に顧問税理士と簡単なリハーサルをするです。
私自身、事前通達無しの税務調査だったので全くリハーサル出来ませんでした。
よって月次報告の時に時間があればリハーサルなどやってもらい、いつ税務調査が入られても対応出来るようにしておく事をお勧めします。
4つ目に税務調査には自信をもって対応するです。
税務調査では自信がない?怪しいと思われる所は私自身、調査中にどんどん突っ込まれました。
簡単ですがポイントを4つお伝えしましたので参考にしていただけたらと思います。
税務調査はよほど税務に詳しい方以外、顧問税理士がいないと不利になると思います。
私自身、税務調査に対応するまでは平気と思っていましたが、いざ調査させると何も身動きが取れないという状況でした。
一度痛い目に合わないと勉強したり対策出来ないと思いますが参考にしていただけたらと思います。
まとめ
こちらが経費と申告すれば全て経費になる。
だからと言って何でも経費にして調べられた場合、経費に認められず延滞税など余分に払うはめになる事もある。
居酒屋経営を長く営業していれば必ず税務調査を受ける日がくる。
経費はこちらが経費と思っていても、税務上経費と認められない物もあり、経費か経費ではない間のグレーゾーンがある。
所得税や法人税を抑えたい為に極力経費、グレーゾーンを攻める場合はリスクがある。
利益を出している会社や店舗は税務調査に強い税理士や公認会計士を付ける事をお勧めします。
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